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“The Power of Landscape & Color”

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“The Power of 動植綵絵 in 相国寺”

京都の相国寺承天閣美術館で、
現在開催されている「若冲展」。
“奇想の画家”伊藤若冲が、
40代の全てを費やして完成させたと言われる
「動植綵絵」全30幅が、展示されています。

この「動植綵絵」の全てと「釈迦三尊像」をセットで観る機会は、
じつは120年ぶりなのです。


「若冲展」〜釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会〜
会期: 2007年5月13日(日)〜 6月3日(日)
会場: 相国寺承天閣美術館
開館時間: 午前10時 〜 午後5時(入館は午後4時半まで)
休館日: 会期中無休







昨日から、悩んでいます…
今回の「若冲展」について、その意義などを知ってもらおうと
色々と紹介記事を考えているのですが…

僕には、整理して記事にすることは、無理みたいです(苦笑)。
そういう高尚な記事は、他のブロガーにお任せします。
ということで、諦めました(笑)。
ということで、開き直りました(笑)。
そこで、感じたことを、思うところを、書くことにしました。
もう、決めました(笑)。




そもそも「動植綵絵」のこと、どれだけの人がご存知なのでしょう?

若冲の最高傑作との呼び声高い「動植綵絵」。
色々な動植物、昆虫、魚類などが、絹地に描かれた濃彩画です。
生涯独身であった若冲によって制作された「動植綵絵」は、
若冲の家族である両親と弟、そして自分自身の永代供養を願って、
相国寺に寄進されました。

しかし寄進後、数奇な運命をたどることになります。

天明の大火(1789年)により、ほぼ全焼となった相国寺において、
「動植綵絵」や「釈迦三尊像」は、奇跡的に助かりました。

明治時代に廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)などの影響で疲弊した相国寺が、
復興のために、明治22年に「動植綵絵」を皇室に献上しました。
これにより、当時1万円(※現在では5百数十億円程度)を下賜され、
「動植綵絵」が相国寺を救いました。

でも、この時から、「釈迦三尊像」と「動植綵絵」は、
別々の道を歩むことになりました。

そして今年。
「動植綵絵」が宮内庁から相国寺に貸し出しされ、
相国寺に保管されている「釈迦三尊像」と、
120年ぶりの再会となったわけです。



この「動植綵絵」を迎える相国寺の“情熱”は、半端ではありません。

昭和59年に設立された相国寺承天閣美術館内にある展示室。
じつは、設計段階から、「釈迦三尊像」と「動植綵絵」を
一室で展示が出来るように配慮して建築されているそうです。

入り口正面の真ん中に「釈迦三尊像」の3幅が掛けられ、
その両隣に「動植綵絵」が3幅ずつ掛けられ、
そして展示室の左右に、それぞれ「動植綵絵」12幅ずつが掛けられているのです。
これで、展示室がちょうどぴったり“埋まる”んです。
つまり、「釈迦三尊像」と「動植綵絵」の“専用展示室”ってことですね。

いつ戻ってくるかわからない「動植綵絵」。
それも、全て一度に戻ってくる保証なんて、
全くない中での、展示室の設計・建築です。



そして、12日に観ました。



展示室内に入った時、思わず溜息が出ました。
入っただけで、凄い迫力を感じました。
周りのどこを見ても、「動植綵絵」に囲まれてるんですから(笑)。

僕らを取り囲むように飾られている絵画。
薄暗い室内に、絵画を照らすライト。
このシチュエーションに、まるで
展示室が“和風の大広間”に思えてきましたよ。
「釈迦三尊像」のある所が“床の間”で、
「釈迦三尊像」が掛軸。
「動植綵絵」が襖でしょうか。

加えて、1幅1幅が、若冲特有の多彩な色彩により、ゴージャス。
まさに、濃密なのです。
この33幅のうち1幅でも、ある展覧会に出品されたとしたら、
おそらく、その1幅は“目玉”になりうると思う

それが、33幅も存在するんですよ。

豪華すぎる、贅沢な展覧会です。

だから、他の展覧会と同様に、
1枚ずつじっくりと全てを鑑賞しようとすると、
とても長時間になるでしょう。
場合によっては、何度も通うことになるかもしれません。
こういうシチュエーションが、心の中で“消化不良”を起こし、
その結果、“鑑賞不十分”という気に陥るかもしれません。

せっかく観に行ったのに、それでは残念ですよね。

そこで。
鑑賞目的を、“雰囲気を味わう”ことにしてみては如何でしょう?
展示室の入口付近から全体を眺めてもいいですし、
その逆で、正面にある「釈迦三尊像」をバックに、
左右の「動植綵絵」を眺めてもいいですし。

楽しみ方は“あなた次第”、です。




“The Power of Place”

“そこにあるから、意味がある”

このブログで、度々話題にしてきたことですね。

「動植綵絵」を一度に観る機会は、
宮内庁の三の丸尚蔵館で企画されるかもしれませんが、
「釈迦三尊像」とセットで観る機会、
すなわち、若冲が意図した“本来のあるべき姿”で観る機会は、
あまりないと思う。

こういうシチュエーションが整う次の機会は、
いつになるんでしょう。

若冲と縁の深い相国寺において、
「動植綵絵」のために設計されたスペシャルな場で、
本来あるべき姿で鑑賞することができる。


相国寺において、「動植綵絵」を鑑賞することの意味。

それを考えれば考えるほど、
“今回の機会はとても貴重”だという結論に、
どうしても行き着いてしまう。



“自分”が旅立つことで救うことができた相国寺に、
120年ぶりに“凱旋”してきた「動植綵絵」。
その間、相国寺を“護り”続けた「釈迦三尊像」。

いずれも、ちょっと誇らしげに見えたのは、気のせい?(笑)





伊藤若冲 動植綵絵
伊藤若冲 動植綵絵
伊藤 若冲

伊藤若冲大全
伊藤若冲大全
伊藤 若冲,狩野 博幸

伊藤若冲
伊藤若冲
小林 忠
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COMMENTS

Posted by かっこちゃん  at 2007/05/16 12:10 PM
らすからさん、こんにちは。

若冲の先行プレビューではありがとうございました。私もやっと落ち着いてきたので、
リンクをたどって、拝読にまわりだしました。

「高尚な記事は、他のブロガーにお任せ」とありますが、
らすかさんもブログ記事もとっても素敵で興味深く拝読させていただきましたよ。
Posted by meme  at 2007/05/16 8:06 PM
プレビューでご一緒したものです。
らすからさんの開き直り?と〜っても良いと思います。
作品の背景、意義、作者について知った上で鑑賞するのも良いですが、まっさらに作品を見て感じること思ったことを伝えるのが一番大切な気がするのです。

「和風の大広間」という表現は面白いですね。
確かにそんな風に見ても楽しそうです。
勝手ながらTBさせていただきました。
Posted by matsu-hyou2  at 2007/05/16 10:42 PM
こんばんは、プレビューでご一緒させていただいたものです。
私もようやく落ち着いて皆さんのところを回り始めています。
床の間と掛軸と襖・・
どれも私にとってはもっともっと本来の良さを知って欲しい大切なもの・・
素敵な表現をしていただいて本当にありがとう!
勝手ながらTBつけさせていただきます。
Posted by らすから/管理人  at 2007/05/17 1:10 AM
かっこちゃんさん、はじめまして。
写真がうまく撮れていたのか、ちょっと心配しておりました。
ですから、念のために2回、撮らせていただきました(笑)。

けっこう記事を書くのに、時間かかりますよね。
おまけに会期が短いため、早めにアップする必要があり、
大変ですね。

どうもありがとうございます。
とりあえず、思いつくことを書いてみました(笑)。
Posted by らすから/管理人  at 2007/05/17 1:15 AM
memeさん、はじめまして。
コメント・TB、ありがとうございました。

どうもありがとうございます。
率直な感動をお伝えすることも、ブログの特徴かもしれませんね。
こういう感動は、もっと伝えていきたいです。

「和風の大広間」は、何となくそう思いましたもので…
しかしながら、この“大広間”は、なんて贅沢なんでしょう(笑)。
こういう部屋で、寝泊りしたいものです。
おそらく、寝れないですね。興奮して(笑)。
いや、寝る時間が“もったいない”かもしれないですね。

重ねて、ありがとうございます。
Posted by らすから/管理人  at 2007/05/17 1:19 AM
matsu-hyou2さん、はじめまして。
コメント・TB、ありがとうございます。

こういう“床の間と掛軸と襖”があれば、
なんてゴージャスなんだろうと思いました。
おそらく、うまく言葉が出てこないでしょうね(笑)。
褒めていただき、ありがとうございます。
とても嬉しいです。
Posted by Tak  at 2007/05/17 6:56 PM
こんばんは。
TBありがとうございました。

貴重な機会を提供して下さった若冲展事務局さんに
あらためて感謝しています。帰宅してからしばらくし
自分が体験できたことの「凄さ」分ってきたようです。

らすからさんの物語性あふれる記事を拝読させて頂き
また感動も新たに。
同じジュゲマーとして今後ともどうぞよろしくお願い致します。



Posted by はろるど  at 2007/05/17 9:33 PM
はじめまして。先行プレビューに参加したはろるどと申します。
同伴者としての鑑賞だったのですが、
あつかましくもブログで記事にしてしまいました。 TBさせてください。

一点一点を楽しむのには確かに時間が足りませんでしたよね。
仰るとおり、その空間の雰囲気を思いっきり楽しんで来ました。
そしてしばらくしてから感動がじわじわと体に浸透してきて…。
こんなに作品に打ちのめされた展覧会は久しぶりです。
Posted by らすから/管理人  at 2007/05/18 12:28 AM
Takさん、こんばんわ。
こちらこそ、どうもありがとうございます。
私も同感です。事務局の方に対しては、感謝の言葉しか出てきません。
記事については、最大限ベストを尽くしたいと思いました。
九州国立博物館で開催されたプライスコレクションにおいても、
九州国立博物館主催のブログに記事を投稿しましたが、
その時とは比較にならないほどの“好待遇”に、
感謝の言葉しか出てきません。

ジュゲマーは、少ないですね(笑)。
こちらこそ、末永くよろしくお願いします。
Posted by らすから/管理人  at 2007/05/18 12:32 AM
はろるどさん、はじめまして。
コメント・TB、ありがとうございました。

はろるどさんのブログには、情報量が多いですね。
感服しました。

招待されたから言うわけではないのですが、
この展覧会、ボリュームが多すぎますよ。
もし、先行プレビューに参加したからこういう好感的な記事を書いているのだろうと思われたとしたら、残念なことです。
本当に見所が多すぎて、消化不良をおこしてしまいましたから…

今後とも、よろしくお願いします。

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