citta' di colore

“The Power of Landscape & Color”

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扇の要

またもや更新が滞ってしまった…

この1ヶ月半、確かに忙しかったが、
更新ができなかったほどでもない。
以前の職場までの私に比べれば、
はるかに時間は確保できる。

しかし、今の職場は、何かと気を遣う。
居心地が悪い、という意味でも、
人間関係が悪い、という意味でもない。

昨年のこの時期に記事にしているが、
今は、“管理職”の仕事もさせてもらっている。
40歳という年齢で、管理職の仕事をさせてもらうこと自体が、
我が社の実情から見れば、異例ということになり、
個人的には将来のための勉強にもなっており、
とてもありがたいのである。

“部下”となるのは、50代を中心とした契約社員の人たち。
皆、自分よりも、“業務上”“人生上”先輩となるわけで、
接し方が難しいのである。
この点が、“気を遣う”という意味である。
もちろん、これらの気遣いが、大いに勉強になっていることには、
間違いがない。






この1年、この職場でやってきたが、
一緒に契約社員を管理するのが、50代女性の上司。
この人と二人でやってきたわけだが、
この人が優しい性格の持ち主であったので、
癖のある契約社員をまとめたり、導いたりすることが苦手だった。
明らかに、苦戦している様子が見受けられた。

そこで、僕に白羽の矢が立った。
契約社員が、上司が苦戦している空気を察知し、
私に、色々と相談や依頼をするようになってきたのである。

もともと、担当社員として、契約社員のサポートのほか、
リーディングカンパニーである我が社は、
他社との連携を求められることが多いわけであるが、
その他社との調整を行ったり、
本社との調整や協議、
弁護士会との協議や一緒になっての問題解決、
ネットワークシステムの運営・管理等、
担当レベルの仕事が満載だが、
それに加わる形で、上司としての仕事が乗っかってきた。

こうなると、もう大変である(苦笑)。
秋ぐらいから、明らかにそのウェイトが高まり、
その頃から精神的にも疲れてきた。
なにせ、これまで経験したことのなかった“上司役”ですから。
ブログの更新がこの半年間なかったことと、これらの時期が
重なることがお分かりいただけると思う。


しかし、これらの苦労は、しっかりと我が糧になった。
それだけではなく、契約社員からは、
私にはもったいないぐらいの評価や褒め言葉も、
頂戴することになった。
あるベテランの契約社員の方からは、
会社員から大学教授に転身して、
この消費者問題の世界で大変有名になった人を例にして、
私にも、そういう人になり、この世界を支えてほしいとまで言われた。
私にはそういう力がある、ということだった。

さらには、当センターの所長たち幹部からは、
多大なる評価をいただくことになった。
私自身は、組織の評価には全くと言っていいほど興味がないが、
その私でも、おっと思ってしまうほどの高評価であった。
幹部に言わせると、私はキーマンなのだそう。
私だけは、代えのきかない社員だと。

これらがすべて、私に対する“正当な評価”とは思っていない。
でも、
努力や苦労は、嘘をつかない、とも思う。


3月になると、状況が変わってくる。
まず、とても忙しくなった。
この1ヶ月半、休日がなくなってしまった。
それに比例し、仕事のやり方が荒っぽくなってしまった。
期限が迫る仕事も増え、そのことも原因ではあった。

その矢先、3月上旬に、
私とある契約社員の間で、“事件”が起きてしまった。
その事件のことは、今はまだ、記事にはしない。
あれから1ヶ月経つが、今のところ、
私の方が、圧倒的に支持をされている様子。
しかし、個人的には、そのような事件が起きずに、
うまくソフトランディングさせられなかったことに、後悔している。


そんな状況で、悩んでいた頃。
特に私と仲が良かったわけではない契約社員の方と
打ち合わせをしていた頃、ある言葉をかけられた。

「らすからさんは、私たちの“扇の要”なんですよ。」

話をよく聞いてみると、私が司令塔となり、
契約社員を上手にコントロールしてほしい、と言われた。
私がうまくコントロールできないと、
この職場はバラバラになってしまう、とも言われた。
契約社員をうまくサポートした上に、
指示もしてほしい、と。
私は、司令塔として、いつもデスクに座っていて、
外部で色々なことをしなくてはならない場合には、
契約社員に命令すれば良い、とも言われた。

契約社員を束ねる役は、本来は私の上司のはずであるが、
現状では、私に“二役”やってほしい、ということらしい。
光栄であるが、大変である。
しかし、これをうまくやることが求められている以上、
やるしかない、と思っている。



先週の話。
他社のカスタマーセンターの所長と幹部社員が、
訪問された。
その人たちが来所することは、とても珍しい。
この時期に来るということは、挨拶回りだと思っていた。

じつは、本音を言うと、この人たちとは仲がよくない(苦笑)。
別に、ケンカをしているということではない。
ただ単に、相性の問題である。
この人たちが来所する直前に、僕にアポ無しのお客さんが来たので、
この人たちには、軽く会釈だけして、挨拶もせずに別れた。
挨拶回りと言っても、通常は、我がセンターの所長や私の上司に挨拶、
という意味なので。

接客を終えて席に戻ろうとした瞬間、上司から応接室に呼ばれた。
先ほどの所長たちが、まだ居た。
どうやら、この二人が来たのは、私に会うためだったらしい。
これまでの関係から考えると、とても妙なことである。

この二人、とても神妙な顔つきであった。
この二人から、話を聞くことになった。
内容は、この二人の部下である契約社員の姿勢が問題であり、
指示に従ってくれず、組織として問題になっている、とのこと。
そこで、私に対し、そのアドバイスをいただきたい、ということであった。

私は驚いた。
この二人が、私を頼る、私に頭を下げる、ということが、
これまでの関係からイメージできなかったので。

でも、一方では嬉しかった。
地元でリーディングカンパニーでもある我が社の社員として、
これまで私は、他社との協調、連携、支援を社内外に訴え続け、
それを少しずつ実現してきた、という自負があったので。
この私の想い、この人たちにさえ伝わっていたのかと思うと、
とても嬉しかった。

2時間近く、話を聞いてあげた。
そして、この二人に対し、私の考えもあなた方と一緒である、
ということも伝えた。この発言に、とても安堵の表情をされていた。
取り急ぎ、その場でアドバイスを行い、
その日のうちに、アドバイスの根拠となる資料を送付の上、
改めて私の意見や考え方を整理し、メールで伝えた。
二人からは、感謝のメールをいただくこととなった。

この問題、他社の組織内の人事問題である。
どこまで我が社が関わっていけるか、不明である。
そのリスクは、相手方も百も承知である。
それでも恥を忍んで来所された。
この気持ちに、報いてあげたいと思う。
これから、徐々に準備を進めていきたい。



先月下旬の朝日新聞朝刊の天声人語に、
こんな言葉が掲載されていた。

『政治とは情熱と判断力を駆使しながら、堅い板に力をこめて、じわじわと穴をくりぬいていく作業である』

社会学のマックス・ウェーバーの著書『職業としての政治』の一節である。
大学時代に政治学を専攻した私にとって、
政治の世界の魑魅魍魎の外、印象的だったのは、
人間の俗の部分を極めた世界が政治であるということ。
だからこそ、魑魅魍魎の世界なのかもしれない。

政治の世界で何かを成し遂げるには、利害に絡んだ
欲にまみれた様々な権力者たちとも、争わなければならない。
綺麗ごとでは、成し遂げられないのである。
そのような困難に立ち向かうことができる強い意志、精神が必要になり、
その都度その都度迎える選択の機会において、
適切な判断を下しながら、前を向いて歩いていかなければならない。
判断に失敗すれば、ゴールに辿り着けない。
まるで、迷路の中を歩いているようである。

答えはわかっているのに、辿り着けないジレンマ。
誰が邪魔をしているのか、その原因でさえもわかっているのに、
辿り着けないジレンマ。
それでも、目標達成のために、前を向き、
ゆっくり、じっくりと前に進んでいかなければならない。

そういう状況を端的に表す良い言葉だと、私は思う。



これまでの私は、多少急ぎすぎていたのかもしれない。
自分としては、かなりペースを落として仕事をしていたつもりであったが、
周囲から見れば、それでも急ぎすぎていると感じたようである。
結果が見えていたので、急いでやろうとしてかもしれない。

じわじわと穴をくりぬいていく気持ちで、成し遂げたい。
そうやって他社の人事問題も、解決に向かわせたい。

じわじわと穴をくりぬいていく気持ちがあれば、
3月上旬のある事件は、起きなかっただろう。

この1ヶ月半のことを振り返れば、
私が希望しようと希望しまいと、
私は、“扇の要”のポジションにいることは、疑いがない。

役目を果たし、“扇の要”になりたいと、
散りゆく桜を愛でながら、心から切に願う。

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